
子供が不登校になったのは私のせいなんだ、、、
現在、お子さんが不登校の人はこのような考えに陥っているのではないのでしょうか
本記事はそのような人に向けて、不登校が親のせいかどうかはもちろん、実際にどのような事をすればいいのかや子育ての種類についても解説していきます
不登校は親のせい?

結論から言うと不登校の原因はすべてが親のせいというわけではありません。不登校の原因やきっかけにはたくさんの種類があり、それぞれが複雑に絡み合っています。ですので不登校の原因がすべて親であると断言はできません
不登校の原因の一つは親
ただ前述した通り、すべては親のせいではないですが、もちろん親も子供が不登校になった要因に一つになります。子供の性格などは先天的なものもありますが、やはり親の育て方や家庭環境などが大きく影響します
子供の性格は0~6歳までに決まると言われています


やっぱり不登校になったのは私の教育のせいなんだ、、、
そのことについて簡単に否定することはできませんが、、、そこまで思いつめることもありません!!あなたが子供のことをしっかりと考えているのであれば、素晴らしい教育をなされたと思います!!(たまに子供のためといい自分のエゴをぶつけすぎる人もいますが、、)

でもやっぱり、自分がこれまでしてきたことが不安だなあ、、、
そんな方は次に書いてある親以外の不登校の原因二つを見てみてください
世間からの影響
今の時代、特に日本は不登校に寛容な社会になっています(アメリカやドイツでは不登校になるのは違法)。なので良くも悪くも今の社会では不登校になりやすくなっています。特に今はSNSが普及しているので、社会の影響を親も子供ももろに食らってしまいます
学校からの影響
やはり一番の不登校になる原因は学校からでしょう。真っ先に思いつくのはいじめ等ですが、文部科学省の調査ではいじめ被害で不登校になる人は全体の26.2%と多い方ではありますが、学業不振や体調不良、不安や抑うつなどの方が原因としては多いです
https://www.mext.go.jp/content/20240322-mxt_jidou02-000028870_02.pdf
いじめ被害 26.2% 学業不振 47.0% 体調不良の訴え 68.9% 不安や抑うつの訴え 76.5%
- 不登校の原因はすべて親にあるわけではない
- 現在の日本では不登校に寛容な社会になっている
- 学校での原因は不安や抑うつ、体調不良が多い
4つの子育てスタイル


そもそも子育てに種類とかあるの?
ここからはアメリカの研究に基づいた4つの子育てスタイルについて解説していきます
アメリカの研究によると親の教育は「独裁型」「受け身型」「無関心型」「民主型」の4つのスタイルに分けられます
https://www.frontiersin.org/journals/psychology/articles/10.3389/fpsyg.2018.02187/full
独裁型 子供の意見関係なく言うことを聞かせる 受け身型 子供の意見を最優先にする 無関心型 子供に関心を向けない 民主型 子供の意見を聞き、一緒に考える
4つのそれぞれの特徴
上の表にある4つの子育てスタイルについて一つずつ詳しく解説していきます
独裁型
昭和の時代によくあった子育てスタイルで「子供の考えよりも親の考えの方が絶対正しい!!」のみたいに親の言うことを子供に必ず聞かせるような子育てです。基本的には今の家庭でこのような子育てスタイルはあまり見受けられません。
受け身型
令和の時代によくある子育てスタイルで「子供の意見を100%重視する」といった子育てです。今の社会は昭和時代のアンチテーゼとしてパワハラや虐待(軽い暴力だったとしても)に対してもの凄く厳しいです。これが悪いと言いたいわけではなく、その考えが行き過ぎてしまうと子供に悪影響を与えてしまう可能性があります
無関心型
子供に興味を示さない、要するに放任をしている人の子育てスタイルです。これは誰が見てもダメな子育てでしょう。このような親に育てられた子供は自信を持てなかったり承認欲求が大きくなりすぎたりします
民主型
これは独裁型と受け身型のハイブリット的な子育てスタイルです。子供が何か困難に当たったときは叱るわけでもなく、すべきことを全部やってあげるわけでもなく、正す所は正すといった教育が民主型の子育てスタイルです
独裁型が良くない理由

子供は親の言うことを聞いてればいいの!!
独裁型は親の作った規則を子供に絶対服従させるので、子供の自己解決能力が低下したり、挑戦ができなくなってしまったりします。行き過ぎた独裁の場合は子供の精神が壊れてしまって不登校や精神病になってしまったりします
受け身型が良くない理由

子供のやりたいことはやらせてあげなきゃ、、
受け身型の子育てがあまり良くない理由は子供と親の上下関係が逆転してしまうからです。すべての受け身型の家庭でこうなるとは言いませんが、子供が「ゲームを買ってほしい」と言われたらすぐに買ってしまったり、勉強もしてほしいのに「勉強よりゲームしてたい!!」と言われて何も言えなくなっているのでは子供が上で親が下という関係になってしまっています。少なくとも親子関係は対等もしくは親の方が上でないといけません
理想は民主型

子供と一緒に問題解決しよう!!
民主型は前述したように子供と対等に接する教育方法です。子供と一緒に考え、必要な時に理由を伝えながら叱ってあげましょう。そうすると子供のメンタルや能力も上がりやすくなっていくでしょう
民主型が注目されない理由
SNSなどでは「子供の意見は尊重すべきだ」とか「子供も自由にさせていれば、何もできない大人になる」などといった極端な意見があります。しかし、大事なのは子供の意見を聞いて、必要な時には叱ってあげるといった臨機応変さです。
人は他の人と意見が違うと極端なことを言うので他人の言っている事に影響されすぎずに自分や子供に合った教育をしていきましょう
- 子育てには4つのスタイルがある(独裁型、受け身型、無関心型、民主型)
- 親子の上下関係が丁度いい民主型を目指そう
- 家庭によって臨機応変さが必要
不登校の親の特徴6選

4つの子育てスタイルについては理解してもらえたでしょうか。ここからは細かくさらに不登校になりやすい親の特徴を6つ解説していきます
過干渉、過保護

子供が失敗しないようにしないと、、、
子供の事になるとなんでも気になってしまって子供の代わりになんでもしてしまう人は過干渉、過保護な親でしょう。4つの子育てスタイルに当てはめるなら受け身型です。
過干渉、過保護の親の子供は自己解決能力が低くなったり、心配性やコミュニケーション能力が乏しくなったり、プライドが高くなりがちです。このような能力不足により学校に適応することができず、不登校になったりします
心配性

子供に何かあったらどうしよう、、、
過保護、過干渉と似ていますが過保護、過干渉は子供の要望をすべて聞くイメージで、心配性は子供の行動一つ一つが不安になってしまうイメージです。こちらも4つの子育てに当てはめると受け身型です
心配性の親の子供は自己管理能力が低くなったり、心配性やコミュニケーション能力が乏しくなってしまいます
管理的

子供は大人の言うことだけを聞きなさい
子供の行動を制限、例えば子供の休日の過ごし方や勉強する量を決めたりするような行動が管理的な教育です。「○○点とれなかったらゲーム禁止」というのも軽い管理的な教育になります。4つの子育てスタイルに当てはめると独裁型になります。
管理的な親の子供は自己管理能力が低くなったり、嘘や言い訳が多くなります。嘘や言い訳をするのは学校での人間関係に悪影響です
批判的

こっちの方がいいよ!!

そんなものはダメよ!!
子供の言うことが正しかったとしても感情的に否定してしまう。これが批判的な教育です。「言うこと聞かないならこれからの学費は払わないからね!!」このような発言も当てはまります。4つの子育てスタイルに当てはめると独裁型になります
批判的な親の子供はコミュニケーション能力が乏しくなったり、承認欲求が強くなりすぎたりしてしまいます
放任

進路で悩んでるんだけど、、、

別に好きにしたら
子供について全く興味を示さず、どんな進路に行こうが何もしない。このような教育が放任です。完全に放任している人は少ないかもしれませんが、子供の進路先などを一切調べず子供にすべて選ばせたりしているのも軽い放任です。4つの子育てスタイルに当てはめると無関心型になります。
放任の親の子供は承認欲求が強くなったりします
褒めすぎる

○○ができたよ

すごいね!!なんでそんなに天才なの!!
褒めることは基本的にいい事と思われがちですが、時にはそれが子供に悪影響を及ぼす場合があります。例えば、褒めるときにまるでペットを相手にしているかのようにすると子供が何かをするときの目的が褒められることだけになってしまうかもしれません。ですので褒めるときは年相応に論理的に言ってあげましょう。4つの子育てスタイルに当てはめると受け身型になります
褒めすぎる親の子供は親や先生の顔色をうかがいすぎるようになってしまいます
- 教育は子供の性格に影響する
- 受け身型(過干渉、過保護、心配性)は子供のコミュニケーション能力などが低くなる
- 独裁型(管理的、批判的)は子供の自己解決能力が低くなったり、承認欲求が強くなる
- 無関心型(放任)は子供の承認欲求が強くなる
- 褒め方にも注意しよう
子供にしてあげられること


じゃあ実際に子供のために何をすればいいの?
ここまでは子供が不登校になる前の教育について解説してきましたが、ここからは実際に不登校の子供にどのようなことをしてあげれば良いかを伝えていきます
目標の確認
子供に何かしてあげる前に子供にどうなって欲しいかを確認しましょう。同じ学校で再登校を目指すのか、それとも転校するのか、それかまずはメンタルの回復を最優先にするのか、他にもたくさんの選択肢があります。子供の意見も聞いてみて一緒に決めていきましょう
家庭を安心できる場所にする
不登校になった原因はやはり学校のことが多いので親ができることはそれほど多くはありません。しかし、その中でも必ずやって欲しいのは家庭を安心できる場所にすることです。家庭を逃げ場所にしてあげることで子供が何かに挑戦しやすくなるでしょう

でもどうやって安心できるようにすればいいんだろう、、
まず、皆さんに意識しておいてほしいのは絶対に焦らないことです。最近あまり話していなかったのにいきなり話そうとしてしまうと逆にメンタルに負担をかけてしまったり最悪の場合拒絶されたりもします。なのでゆっくりと家庭の雰囲気を変えていきましょう
そして、次にやって欲しいのは一緒にいる時間を少しづつ増やすことです。ずっと部屋に籠りっきりだと難しいかもしれませんがご飯の時間を合わせたり、トイレに行くときなどに一言挨拶でもしてみましょう
コミュニケーションをとる
家庭を安心できるようにする事の延長線みたいなものですがとても重要です。コミュニケーションをとることで子供の考えている事を知ることができるし、子供のストレス軽減になるかもしれません。他にもコミュニケーションから得られるメリットはたくさんあります。ですが、不登校の子供としっかりと話すのは簡単なことではないです
まず、今の子供とのコミュニケーション度合を確認してみてください。毎日たくさん話している家庭もあれば、不登校になってからあまり話せなくなった家庭や、そもそも不登校の前から離さないところもあるでしょう。ここからはこの三つそれぞれのやるべきことについて解説します
たくさん話している家庭

いつもご飯の時などにたくさん話します
たくさん話しているということは子供から信頼されており、関係も良好でしょう。そんな方にはこれからもたくさんの話を聞いてあげてほしいです。ただ注意してほしいのは不登校になったからといって特別な会話をする必要はありませんし、むしろしてはいけません。親が気をつかってしまうと、子供の不安もさらに大きくなってしまいます。これまで通りの会話をするように心掛けましょう
不登校になってから話さない家庭

不登校になってからあんまり話してくれなくなった
元々はある程度話せていたけど不登校になってから話せなくなってしまった人はまずは軽い挨拶から始めましょう。実の子供と挨拶から始めるのは変な感じがするかもしれませんがとても重要な事です。ダメな行動は先ほどにもあった通り焦ってたくさん話そうとしたり、気を使ったりすることです。
不登校前に話せていたのであれば、罪悪感や気まずさを感じているかもしれません。言葉で伝えてしまうと逆に不安を煽ってしまうかもしれないので、雰囲気で「気にしてないよ!!」とさりげなく伝えてあげましょう
不登校前から話さない家庭

もともとあんまり話してなくて、気まずい関係、、、
子供や親の性格があまり話さない家庭もあるかもしれませんがコミュニケーションが無い家庭の関係はあまり良いものとは言えないでしょう。だからといって絶望する必要もありません。これから少しずつ話せるようになればいいのです。今回のパターンは他の二つよりもよりゆっくりとコミュニケーションをとるようにしてください
子供の事を理解するためにはコミュニケーションは必須です。焦る必要はないのでまずは軽く挨拶ができるようにしましょう
学校に行くかどうかは後で

学校の事とかいつ話そう、、、
子供が不登校になったばかりのときは親も不安になってしまい、できるだけ早く再登校をしてもらおうと「いつから学校に行けそう?」や「学校の何がしんどいの?」と聞きたくなってしまいますが、このような事は子供にとっては逆効果になってしまいます。
なぜなら、不登校になったばかりの子どもは精神が不安定で物事を正常に判断できません。そんな子供に必要なのは長い時間を取って精神を回復していくことです。なのに子供に学校や登校のことについて話してしまうとより子供の不安を増やしてしまい再登校や社会復帰が遠くなってしまいます
- 家庭を子供にとって安心できる場所にしよう
- 子供とコミュニケーションをとろう
- 学校の話などは子供のメンタルが治ってからにしよう
電子機器の制限

不登校のお子さんに限らず今の時代、電子機器(デジタル)中毒の人は数えきれないほどいるでしょう。これは様々の事にたいして障害になり、不登校問題もその一つです。ここからは電子機器(デジタル)がどのように不登校に関わり、どのように制限していけば良いのかを解説していきます
電子機器(デジタル)依存は再登校の可能性を下げる
不登校の子供は基本的に家で何をしているでしょうか?ゲームやSNSをし続けているところも結構多いでしょう。ですが電子機器(デジタル)依存の子供は、不登校から脱却するのは難しいです。ゲームやスマホを使い続けることに安心感を感じてしまうと他のことに手が回らなくなり、再登校どころか外出さえもできなくなるかもしれません
だからといって急に子供から電子機器を取り上げるのもやめましょう。そうしてしまったら子供の不安を軽減してくれる物がなくなってしまいより精神の状態が悪くなってしまうかもしれません。ですのでゆっくりと少しずつ他のことをするように誘導してみましょう。可能であれば受動的にさせるのではなく、能動的にしてくれるようにしてみましょう
家族全員で制限する

子供にスマホはやめさせたし、もう安心ね
子供だけが電子機器を禁止にすればいい!!と皆さん思っていませんか?少し前に家庭の雰囲気を安心できるものにしないといけないと言いましたよね。子供がスマホやゲームができない中、親はできる環境を子供はどう思うでしょうか。少なくともいい思いはしないでしょう。ですので子供に電子機器を制限するときは親も同じように制限しましょう。子供も一人で何かを制限するよりも誰かと一緒にする方が続くでしょうし、大人にとっても電子機器中毒は良くない事なのでこの際、親子でデジタルすぎる世界から脱却しましょう
空いた時間にすること

スマホを触れない時間が苦しい!!
電子機器を制限するとたくさんの時間ができると思います。その時間に何もしなければスマホやゲームを触りたくなってしまい、苦しい思いをしてしまうでしょう。ですのでこの時間は自分が集中できることをしてみましょう。これは娯楽でも全然大丈夫です。大事なのは電子機器が気にならないぐらい他のことに集中することです。親子で電子機器を制限している時間はできれば親子で時間をつぶしてみて欲しいです。会話したりお出かけしたり、関係が良好な所はボードゲームなどをしてみてもいいかもしれません
- 電気機器(デジタル)中毒は再登校の可能性を下げる
- 家族みんなで制限しよう
- 他の娯楽などをしてみよう
不登校の進路

不登校の親が心配する事といえば、これからの進路ですよね。ここからは不登校の進路についてとその考え方について解説していきます
高卒が大卒か

大学に行ってほしいけど、今のままじゃ通えない、、、
今、不登校の子供が高校生ならば近いうちに大学に行くかどうかを決めなければなりません。そこで考えるべきことは子供が今、何ができて何ができないかを確認することです。
「学校に通えそうか」「勉強をすることができそうか」「大学に行っても通い続けられそうか」
他にも思いつく限り確認してみてください。そして、この時注意してほしい事は未来に期待しないことです。「今は登校できないけど、大学ならいけるでしょ」などといった考えはやめておきましょう。
大学に行かないとなると不安になるのは就職についてですよね。正直、高卒の人がいい就職先につける可能性は大卒よりかは低いでしょう。ですが、最も大事なのは子供の精神状態を治してあげることです。治らないまま大学に行ったり、就職しても続けられる可能性は低いでしょう
通信制高校のメリット、デメリット

通信制高校であまりいい話を聞かないなあ、、、
今、不登校で中学生の子供を持っている人ならば通信制高校について考えたことがあるのではないでしょうか。通信制高校を知らない人に簡潔に説明すると普通の学校よりも出席回数が少なく卒業できる高校です。これだけ聞くと不登校にとって夢のような高校ですがもちろんデメリットもあります
メリット
まず、メリットについては前述した出席回数が少ないのはもちろん、不登校の子供について理解のある人が多かったり、人間関係を極力減らすこともできます。これらのメリットは多くの不登校の子供たちにとってものすごくありがたいでしょう
デメリット
そしてデメリットについては自己管理能力が必要とされる、高校生らしい生活ができない可能性、授業のレベルの低さです。通信制高校は学校に行く回数が少ない分、勉強やその他の能力を育む時間が少ないです。なので、自分で家で勉強したりして補っていく必要があります。高校生らしい生活については学校によって違うとは思いますが全日制高校よりかはできないでしょう。さらに大学受験などを目指している人には授業の質についても悩まされるかもしれません。通信制高校は様々な学生が集まるので授業も勉強ができない人に合わせられている所が多いでしょう
学校に一切通えない場合
家から一切出れなかったり、学校がトラウマになってしまって再登校の可能性がほぼ0の子供たちも中にはいるでしょう。基本的にこのような方の選択肢は高卒認定を取って通信制の大学に行ったり、個人で稼ぐ能力を鍛え学歴の関係ない世界で戦っていく必要があります。なんにせよ不登校になった人は将来的に何かに挑戦することが求められます
- 最優先事項は子供のメンタルを治すこと
- 大卒かどうかに捉われないようにしよう
- 通信制高校のメリット、デメリットを把握しよう
- 将来、何かに挑戦する必要がある
まとめ
不登校が親のせいかどうか、これは誰にもわからないことです。大事なのは過去の行動を悔やむのではなくこれからどうしていくかです
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